全日本モトクロス選手権 第4戦



■ 2017年 全日本モトクロス選手権 第4戦 SUGO大会
■ IA1
■ 開催日:2017年6月4日(日)
■ 会場名:スポーツランドSUGO




小方誠が4連勝をマーク!ランキング首位に躍り出る!


 全日本モトクロスシリーズ中盤戦には、東北をラウンドする日程が組まれている。今大会菅生の後、7月には藤沢、8月には菅生…。インターバルを挟んでいるので、ライダーにとってはコンディションを保つ調整法なども問われることになる。
 カワサキチームグリーンは、前戦広島でポディアムの1位と3位に登壇した。小方誠はパーフェクトウィンの勢いをこの菅生に持ち込めたが、新井宏彰はヒザの負傷を癒やすために今大会への出場を見合わせた。
 ヒート1ではオープニングラップ3番手につけた小方が、序盤から積極的なアタックを開始。10分を経過した6周目に山本鯨をかわし、8周目には成田亮を攻略してトップに躍り出た。リーダーの座についた小方は、徐々に後続を引き離した。レース後半になると、2番手に浮上してきた平田優に接近されたが、小方は12周目にベストラップタイム/1分56秒052を出して追撃を振り切り、トップでチェッカーを受けた。
 ヒート1のリザルトが1位小方、2位山本、3位平田、4位成田と確定した段階で、小方はランキング3位から首位に浮上。エース新井を欠くチームに活気を与えてくれた。
 ヒート2は、成田、山本、星野裕、小方というオーダーでスタートした。オープニング早々から、成田が3秒ほどのセーフティリードを築いたが、星野と小方のプッシュによって、上位は再び接近戦となる。その混戦をくぐり抜けた小方は、7周目に成田を捉えてトップに浮上。そこからは独走に持ち込み、前戦広島に続くパーフェクトウィンを達成。自己最高となる4連勝を記録した。


レポート


●小方誠の第3戦(IA1/1位/1位)


 2戦パーフェクトって言うんですか? それともピンピン+ピンピンって言うんですか? とにかく4連勝なんて初めてなので、とてもうれしいです。チームのスタッフが一生懸命サポートしてくれるおかげで、走りに集中できたことが好調につながっているんだと思います。

 広島のピンピンは「久しぶりにやったー!」という感じでしたが、実は菅生に対しては不安がありました。やはり地元のライダーが速いし、広島の勢いだけでは通用しないだろうと思っていました。菅生ではマディでしか勝ったことがないので、ドライで勝てるかどうか自信が持てなかったんです。それでも今年の自分は今までよりも成長しているし、行けるんじゃないかという気持ちもありました。

 ヒート1のスタートは、ちょっと出遅れて隣りの山本選手、大塚豪太選手に挟まれてしまったんですが、焦らずに頑張るしかないと言い聞かせながら3番手まで上がりました。菅生は前にライダーがいるとペースを上げにくいんですが、いつまでも同じラインを走っているわけにはいかないので、少し左右に振ってみたり仕掛けをトライしながらチャンスをうかがっていました。

 成田選手、山本選手、僕、そして平田選手いうトップグループの中から、早めの勝負でトップに立てたんですが、前がクリアになるとペースアップできました。トップに立った後は、徐々にリードを広げて理想のレース展開に持ち込めました。何秒リードしたのかは知らないんですけど、コーナー2個分ぐらいでしょうか。サインボードには、自分のラップタイムがずっと出ていましたが、後ろとのタイム差はあまり書かれていなかったみたいです。







 ヒート1で勝った時点でポイントリードを逆転したことは、はっきり計算しなくても何となく感じていました。でも、うれしかったのはランキングじゃなくて、レースに勝てたということだったんです。ヒート1の最中、トップに立つまでは自信のなさというか、不安みたいなものがもやもやしていたんですが、とにかく勝ててホッとしました。広島のピンピンに続けて菅生でピンと来たことで、意外と行けるかもしれないという気になりました。
 だから、ヒート2の方が精神的に楽でした。出足はよかったんですが、その後の加速で抜かれて、成田選手、山本選手、星野裕選手、そして僕は4番手でしたね。最初は成田選手が飛ばして逃げられそうになったんですが、僕らのペースアップもあってまた距離が近づきました。

 少しずつポジションを上げて、最後に成田選手を抜いたのはやっぱり15分頃でした。S字の手前の右コーナーです。あそこのライン取りは、3番ポスト先のワダチ選びで決まってくるんですが、登りの加速で成田選手がアウト側に行ったので、僕はイン寄りにラインを変えて並んだままコーナーに進入できたんです。ヒート1で山本選手を抜いたのも同じ右コーナーでしたが、ヒート2ではワダチが増えてしかも深くなっていましたね。

 3番ポスト先の登りのラインはいろいろあって、一概にどこがベストなのかは言えません。路面が刻々と変化していたし、荒れていないところを見極める力が必要だったと思います。左側のアウトの壁寄りがスムーズだったり、イン側を通ると近道だったりします。だから僕もいろいろ試していました。

 ワダチが多かったので、スピードを乗せられるかどうかでタイム差が出ました。フィニッシュから大坂の手前、3番ポスト先の駆け上がり、ヨーロピアンセクションにも深いワダチがありました。インにこだわらず、アウトでも速いところを見つけるように…という井上(眞一)さんからのアドバイスも参考になりました。

 4連勝できましたが、これもみなさんのおかげです。現状に浮かれることなく、次戦の準備を進めるつもりです。が、しかしです。次の藤沢は僕自身苦手意識はないものの、ビッグクラッシュした苦い経験があるところなんですよ。だから気を引き締めて臨みたいと思っています。







リザルト


IA1 Race1

Pos. No. Rider Machine
1 10 小方 誠 Kawasaki KX450F-SR
2 400 山本 鯨 Honda CRF450RW
3 99 平田 優 Yamaha YZ450FM
4 1 成田 亮 Honda CRF450RW
5 7 深谷 広一 Suzuki RM-Z450WS
6 166 星野 優位 KTM 450SX-F
7 8 星野 裕 Kawasaki KX450F
8 793 池谷 優太 Suzuki RM-Z450
9 45 大塚 豪太 Honda CRF450R
10 19 長門 健一 Honda CRF450R
11 117 馬場 大貴 Honda CRF450R
12 15 鈴木 正明 Suzuki RM-Z450
13 122 稲垣 達樹 Suzuki RM-Z450
14 89 阿部 公亮 Yamaha YZF
15 09 小野 千成 Honda CRF


IA1 Race2

Pos. No. Rider Machine
1 10 小方 誠 Kawasaki KX450F-SR
2 400 山本 鯨 Honda CRF450RW
3 99 平田 優 Yamaha YZ450FM
4 1 成田 亮 Honda CRF450RW
5 7 深谷 広一 Suzuki RM-Z450WS
6 8 星野 裕 Kawasaki KX450F
7 793 池谷 優太 Suzuki RM-Z450
8 166 星野 優位 KTM 450SX-F
9 45 大塚 豪太 Honda CRF450R
10 122 稲垣 達樹 Suzuki RM-Z450
11 117 馬場 大貴 Honda CRF450R
12 15 鈴木 正明 Suzuki RM-Z450
13 19 長門 健一 Honda CRF450R
14 09 小野 千成 Honda CRF
15 89 阿部 公亮 Yamaha YZF



IA2 Race1

Pos. No. Rider Machine
1 31 渡辺 祐介 Yamaha YZ250FM
2 912 小川 孝平 Honda CRF250R
3 922 古賀 太基 Honda CRF250R
4 01 大倉 由揮 Yamaha YZ250F
5 38 池本 凌汰 Suzuki RMZ
6 35 横澤 拓夢 Honda CRF250R
7 40 道脇 右京 Honda CRF250R
8 57 大木 汰一 Kawasaki KX250F
9 62 浅井 亮太 Yamaha YZ250F
10 42 北原 岳哲 Kawasaki KX250
11 17 安原 志 Kawasaki KX250F
12 54 高輪 喜樹 Honda CRF250R
13 02 大城 魁之輔 Honda CRF250
14 777 ハドリー・ナイト KTM 250SX-F
15 53 佐藤 亮 Suzuki RMZ
16 58 松浦 勝志 Yamaha YZ250F
17 46 斉藤 嵩 Suzuki RM-Z250
18 41 鈴村 英喜 Honda CRF250R/td>
19 30 岡野 聖 Yamaha YZ250F
20 52 平山 力 Kawasaki KX250F


IA2 Race2

Pos. No. Rider Machine
1 31 渡辺 祐介 Yamaha YZ250FM
2 912 小川 孝平 Honda CRF250R
3 922 古賀 太基 Honda CRF250R
4 17 安原 志 Kawasaki KX250F
5 38 池本 凌汰 Suzuki RMZ
6 35 横澤 拓夢 Honda CRF250R
7 40 道脇 右京 Honda CRF250R
8 42 北原 岳哲 Kawasaki KX250
9 777 ハドリー・ナイト KTM 250SX-F
10 41 鈴村 英喜 Honda CRF250R
11 01 大倉 由揮 Yamaha YZ250F
12 58 松浦 勝志 Yamaha YZ250F
13 51 笠原 氷河 Yamaha YZ250F
14 57 大木 汰一 Kawasaki KX250F
15 53 佐藤 亮 Suzuki RMZ
16 02 大城 魁之輔 Honda CRF250
17 46 斉藤 嵩 Suzuki RM-Z250
18 62 浅井 亮太 Yamaha YZ250F
19 56 菅谷 峻介 Kawasaki KX250F
20 54 高輪 喜樹 Honda CRF250R