「2022 SUPER GT Rd.1 OKAYAMA」#30レースレポート

2022 AUTOBACS SUPER GT Round1
OKAYAMA GT 300km RACE

開催地:岡山国際サーキット岡山県)/ 3.703km

4 月16 日(予選)
天候:晴れ コースコンディション:ドライ 観客数:6,600 人

4 月17 日(決勝)
天候:晴れ コースコンディション:ドライ 観客数:12,500 人


GR86 GT のデビュー戦!
終始ノートラブルで、しっかり完走してデータを収集!

新型コロナウイルスの感染拡大から、早くも3 年。依然として完全収束の気配は見えないものの、過去2 年に比べれば、圧倒的に日常が取り戻されつつある。それはモータースポーツも同様で、一部に制約はあるとはいえ、普通に開幕の時を迎えることとなった。今年も大人気のスーパーGT は海外戦こそ行われないが、国内6サーキットにおいて全8 戦の開催が予定されている。そして、今年も開幕の舞台として選ばれたのは岡山国際サーキット。4 月16~17 日に「OKAYAMA GT 300km RACE」が開催されることとなった。apr は今年も2 台体制。うち1 台をトヨタGR86 に改め、「apr GR86 GT」として不動のコンビ、永井宏明選手と織戸学選手に託す。タイヤは引き続き、信頼のヨコハマを使用する。昨年は2回の入賞と、7回の完走によってチームランキングは18 位となり、永井選手と織戸選手はシード権を獲得。その喜びは計り知れず、高まった士気を保ったままチームはオフシーズンを過ごし、その上ニューマシンの投入である。テストも順調とあって、今まさにムードは最高潮にある。昨年を上回る活躍が大いに期待された。

 

決勝レース(82 周) 4 月11 日(日)14:00~

決勝レースは通常どおり300km の戦いとなり、今回はドライバー交代を伴うピットストップ時に、タイヤ4本の交換が義務づけられていた。日曜日の岡山国際サーキットは、引き続き天候に恵まれ、最高のコンディションとなった。決勝レース前のウォームアップでは、スタートを担当する織戸選手から「apr GR86 GT」に乗り込んで、まずは4周。その間に1 分28 秒481 をマークする。続いて永井選手がドライブするが、早々に走行を終了したあたりに順調な仕上がりをアピールした。2周のフォーメイションラップの後に切られたスタートから、織戸選手はポジションキープでレースを開始。まずは集団の中でチャンスをうかがっていく。しかし、GT300 規定車両に対するBoP による性能抑制は、予選より決勝レースで影響を及ぼし、ストレートでFIA-GT3 車両にかなわぬばかりか、得意とするコーナリングも、狭いコースに抜きどころを阻まれてもいた。織戸選手をしても、淡々と走らざるを得ない状況の中、「apr GR86 GT」は34 周目にピットイン。永井選手に交代した後、全車がドライバー交代を済ませると、ポジションは17 番手となっていた。前にはGR スープラが、後ろにはGR86 がついて、まさに兄弟”車”対決となるも、永井選手は一歩も引かず。終盤のGT300 クラスにはアクシデントが相次いだことで、13 位でのフィニッシュとなった。まずは初戦を無事完走した「apr GR86 GT」。富士スピードウェイで、ゴールデンウィークの5 月3~4 日に開催される第2戦では、どんな走りを見せてくれるのか、大いに気になるところである。


永井宏明選手
前にGR スープラ、後ろにGR86 で、間に挟まれて走っていましたけど、少し近づけましたし、いろいろ波乱もありましたけど、走り切って初戦を無事に完走することができました。ピットの方でも、みんなミスなくやってくれたので、良いレースになりました。新車なので完走できて、データも取れたと思いますし、次に向けてしっかり準備していきたいと思います。

織戸学選手
これでいろいろデータが取れたので、今までロングとかまったくやっていなかったから、これでいろんなことが見えてきました。でも、次の富士は厳しいと思いますよ、あまりにもストレートが遅すぎるので。とはいえ、なんとなく車の方向性は見えたので、去年のプリウスよりは断然ポテンシャル高いし、いいところを見つけたいですね。富士は僕のホームコースだし、チームの士気もいい感じなので、また頑張ります。

金曽裕人監督
予選の組分けが悪くて、ほんの少し前に行っていたら、入賞できたのかな、という感じでしたね。アベレージとかペースは10 位ぐらい狙える感じでしたが、上位入賞のパフォーマンスはなかったですね。終盤の永井選手が、前にGR スープラ、後ろにGR86 って感じになって、同じ性能のマシンが数珠繋ぎとなるレース展開でした。GT300 規定車両が固まってしまい、誰も抜ける感じじゃないっていう。昨年と比べ、永井選手が高いアベレージでロングディスタンスを走り切り、GR86 は乗りやすくバランスの良い車である事を確信しました。次戦も期待が高まります。