SUPERGT 第4戦SUGO、TOTOTA PRIUS apr GT 30号車、トラブルに見舞われ23位

2017 AUTOBACS SUPER GT
ROUND 4 スポーツランドSUGO


開催地:スポーツランドSUGO宮城県)/3.704km
7 月22 日(予選)天候:曇り コースコンディション:ドライ 観客数:9,600 人
7 月23 日(決勝)天候:雨のち曇り コースコンディション:ドライ 観客数:26,200 人



決勝レース(81 周) 7 月23 日(日)13:30〜


どうか天気はそのまま……との祈りも虚しく、日曜日のSUGO は雨に見舞われてしまう。それでも、決勝レースが近づくと雨はやんで、徐々に路面状態は回復方向に。スタート進行の開始と同時に行われる20分のウォームアップでは、周回を重ねるごと、どの車両もタイムを縮め続けていた。


ここで「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」をドライブし続けていたのは、スタートを担当する永井選手だった。1分32秒台でタイムを詰めつつ、コンスタントに走行していただけに、追い上げにも期待がかかった。しかし、問題はタイヤチョイス。現状が保たれるなら間違いなくドライタイヤ。そこでグリッド上でいち早くウェットタイヤから交換される。ところが、フォーメイションラップを間近に控えて、雨がポツリポツリと降り始め、レーダーでは雨雲の接近が確認されたことから、ウェットタイヤに再び戻すこととなった。


この選択は正解で、フォーメイションラップのうちに勢いを増した雨は予想以上に路面を濡らし、ドライタイヤを選んだ車両は、まさにゴボウ抜かれ。永井選手は好スタートを切って、1周目には、4台抜きの20番手に浮上する。4周目の最終コーナーでクラッシュが発生。レース開始早々にセーフティカーがコースに入る。それまでに1台をかわしていた永井選手は、10周目からのバトル再開後もしっかりポジションをキープ。リスタート後の接触で遅れた1台があったことから、18番手に上がることとなった。その後も前を行く車両にプレッシャーをかけつつ、永井選手は周回を重ねていった。


やがて雨もやんで路面も回復方向にあったことから、「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」は早めのドライタイヤへの交換を敢行。27周目に佐々木選手と交代する。残り周回を思えば、十分に巻き返しは可能なはず。実際に順位を佐々木選手は確実に上げていたのだが……。そんな中、38周目から43周目にかけ、さらに46周目から49周目まで、2回もSCランが相次いだこともあって、ライバルの多くが予定どおりピットに入れず。その間に「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」は、なんと11 番手にまで上がっていた。





ところが、最後のリスタートから4周後、佐々木選手のペースが明らかに鈍っている! やむなく54周目にピットイン。原因は予選でも見舞われたハイブリッドエラーだった……。メカニックの懸命の作業もあって、ゴールまであと7 周というところで、なんとかピットアウトに成功。61 周を走行し、規定周回も満たしたことから23 位という結果を得ることにもなった。後方グリッドからのスタートで、しかも天候がめまぐるしく入れ替わる中、入賞も明らかに見えていただけに残念ではあるものの、次のレース、富士はもう2週間後。気持ちを入れ替えるとともに、トラブルの原因もしっかり解決されれば、今度こそ本領発揮は確実なはずである。



永井宏明選手

「雨のレースで、セーフティカーがいっぱい入って、けっこう荒れたレースになっちゃいました。僕たちもマシントラブルがあったりして、残念な結果にはなってしまいましたが、なんとか完走はできたみたいなんで……。グリッド上ではドライタイヤを履いていましたが、そうしたら雨が。ウェットタイヤで行って、それも全然ペースは悪くなく走れたんですけど、前に詰まっちゃうとなかなか抜けなくて。難しい状況でした。この完走という結果を次に向けて、再度体制を立て直して、次の富士ではいい結果が出るように準備していきたいと思います。」



佐々木孝太選手


「正直、レースになっていないですね、トラブル連発で。ポジティブな話をしたいところですけど、クルマ自体のポテンシャルは決して低くないのに、そのクルマのポテンシャルをまったく引き出せていないっていう、別の問題がまだ多すぎて、本当に申し訳ないですね、スポンサーにも、応援してくれている皆さん、タイヤメーカーさん含めて。まずはレースをきっちり完走する、トラブルなく完走するってことをしていかないと、何も得られないですね。こんな時こそ、僕らにチャンスがあるのに、こんな時にチャンスをモノにできなかったら、いつポイント獲るの、っていう感じなんで、そこはチームとして、もっと改善していかないと駄目ですね。」



金曽裕人監督


「予選と同じトラブルが出たのは、非常に申し訳なく思います。シャシーのトラブルではなく、我々が特殊なクルマを走らせていることからのトラブルなので、産みの苦しみとして根本からエンジニアリング的に見つめなおすつもりです。ドライバーがあそこまで一生懸命走っていて、特にスタートからの難しいコンディションを永井選手があれだけ行ってくれました。とても速いドライバーになっているし、ものすごく努力もしているから、それに報いていないチームの問題を次のレースまでに見直すことを宣言します。孝太は言うまでもなく、永井選手のパフォーマンス、クルマのセットアップもエンジニアも頑張ってくれているのに、それが身にならない。改善に期待していてください。きっとみんなを笑顔にしてみせます!」