SUPERGP第6戦 鈴鹿

SUPERGP第6戦 鈴鹿、#30 TOYOTA PRIUS apr GT


今季初入賞目指して力走するも、駆動系のトラブルでまたも力尽きる…


決勝レース(173 周) 8 月27 日(日)12:30〜




夏休み最後の週末を、そして鈴鹿1000kmとして最後のレースを惜しむかのように、またしてもサーキットは超満員。ピットウォークなど、さまざまなセレモニーが終わって20 分間のウォームアップが始まる頃にはグランドスタンドだけでなく、観客席のすべてが観客で埋め尽くされていた。日差し以上に熱い視線が注がれる中、ウォームアップが開始されるも、「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」にピットを離れる気配がない。燃料系のトラブルが発生し、メカニックによる修復が行われていたためだ。結局、このセッションの走行は行わず。コースイン開始のタイミングでようやくエンジンはかかり、スタート担当の佐々木選手を送り出した。


オープニンラップでふたつポジションを落としてしまった「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」ながら、長いレースを思えば悲観材料にはならず。早めのドライバー交代を行なった車両もあったことから、4 周目には14番手に戻すこととなる。さらに9 周目、20 周目には1台ずつパス。そして、25 周目に永井選手と交代する。その後、再び順位を上げていく「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」永井選手は、51 周目に7番手で佐々木選手につなぐこととなった。57 周目にはベストタイムとなる2 分2 秒745 を記すなど、好調そのもの。


しかし、2回目のドライバー交代の際に、ピット作業違反があり、70 周目にドライビングスルーを課せられるも、5ポジション落とすに留まり、これが致命傷にならなかったのは何より。再び淡々と周回を重ねることとなり、7番手にまで返り咲いた80 周目に永井選手と交代する。89 周目から、このレース二回目となるセーフティカーランが行われるが、トップとは同一周回とあって、入賞への手応えはどんどん高まっていく。そして、ほぼ4時間を経た104 周目に佐々木選手が三回目のコースイン。そろそろスパートをかけるタイミングだ。


ところが、1台をかわしたばかりの114 周目、なんと「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」がヘアピンでストップしているではないか! 原因は駆動系のトラブル。安全な場所に佐々木選手は止めて、無念のリタイアとなった。鈴鹿1000km の名物でもある花火を見ずに、ドライバーふたりはサーキットを後にしただけに、その悔しさは想像に余りある。残る2戦はトラブルに見舞われることなく、すっきりと終われることを心から祈るばかり。そして、チームも全力でのリベンジを誓っていた。





永井宏明選手
「今回のレースについては非常に残念でした。ハイブリットを下ろし万全な体制で、ドライバー2人ともパーフェクトなレース展開でしたが、駆動系にトラブルが出てしまい・・・地元開催レースだっただけに悔しいです。
残り2戦、全スタッフ一丸となり全力で挑みます。」でも、今回のレースは上位に行けた感じがありましたが・・・



佐々木孝太選手
「レース中のペースは良かったんです。ドライバーふたりもほぼミスはなかったし、ドライバーとしては完璧な仕事はできたんですが、今回もトラブルに見舞われてしまったという感じですね。駆動系のトラブルが突然。まわりで競っていたクルマの順位を見れば、間違いなく上位のポイントゲットはできただろうから、またチャンスを逃してしまったのは残念です。だけど、少しでもポジティブに考えるのであれば、タイに向けてのいいデータ取りにはなったと思います。」



金曽裕人監督
「今回は、トラブルは全部解消できて、まさに『さぁ、鈴鹿は行くぞ!』と臨戦態勢の状態でした。マシンの仕上がりも上々で、永井選手のレースラップも3 秒台をコンスタントに出し、万全の状況でした。
“タラレバ”で言えば、5位以上のレースができていたはずが、ピット作業違反でのペナルティーもあり最後は駆動系にトラブルが出てしまいリタイア。今まで作業違反は10 年以上なかったプロフェッショナルであったし駆動系トラブルもほとんどなかった。


なぜ一番力を注いでいた鈴鹿でこのような結果になったのか…地元レースでリタイアは悔しく、非常に申し訳なく思います。我々は初心に戻り、もっと自分達を見直さなければならない、もっと強くならなければならない、もっと努力しなければならない。あと2戦ですが、精いっぱいやります。」