開催地:富士スピードウェイ(静岡県)/4.563km
8月5日(予選)天候:曇り コースコンディション:ドライ 観客数:21,600 人
8月6日(決勝)天候:晴れ コースコンディション:ドライ 観客数:33,500 人
決勝レース(66周)8月6日(日)15:30〜
ゴールデンウィークの第2戦ほどではないにせよ、夏休み真っ最中の富士には多くの観客が詰め寄せ、サーキット中が賑わいに満ちていた。引き続き上空には雲が浮かんでいるものの、どうやら決勝当日は雨の心配はなさそう。20分間のウォームアップは、もちろんドライコンディションでの走行開始となった。
最初に「#30 TOYOTA PRIUS apr GT」のコクピットに乗り込んだのは、スタートも担当する佐々木選手。開始と同時にピットを離れ、3周しっかり走行してコンディションチェックを行い、ほぼ折り返しのタイミングで永井選手と交代、併せてドライバーチェンジの練習も行われた。この間、佐々木選手は1分42秒252を、永井選手は42秒201とタイムを揃えてきたのは、決勝に向けた好材料であるのは言うまでもない。
今回も静岡県警のパレードランが行われ、その後にフォーメイションラップが。タイヤにブレーキにしっかり熱を入れる佐々木選手は、まさにやる気十分。それを証明するかのように、グリーンシグナルの点灯と同時に鋭いダッシュを見せる。1コーナーを立ち上がると佐々木選手は7番手に浮上。目の前でアクシデントも発生していたが、これは巧みに回避していた。1周目を終えた時点で前を行くポルシェにも、ピタリと食らいついていく。
が、しかし……。2周目のペースが今ひとつ。前から離されるばかりか、後続からの激しいプッシュを受けるようにもなってしまう。原因はまもなく佐々木選手からの無線で明らかになる。前回も発生したハイブリッドのシステムエラーが再発していたのだ。それでも14周目までは7番手をキープしていたものの、1台に抜かれた後は、また1台、また1台と……。それでも我慢の走りを重ねた佐々木選手は、36周目にピットイン。永井選手がコースに戻った時には、大きく順位は落ちていた。永井選手も抜かれる一方だったが、しっかり耐え抜いてチェッカーを受けることには成功する。しかし、残されたのはトップから2周遅れの20位という結果。
予選まで絶好調だっただけに、永井選手と佐々木選手の落胆も大きい。それは無理もない。だが、すぐに気持ちを入れ替え、ふたりにとってホームコースである鈴鹿での逆襲も誓っていた。その思いにチームもしっかり応えるべく、今度こそ完璧な対策を施す所存である。
永井宏明選手
「残念でならないです。またもや不具合が出まして、悔しい思いも連続でしてしまいましたけど……。原因があると思うので、それを追求してもらって、次に向けて気持ちを切り替えてやるしかないかな、と。次のレースは地元である鈴鹿で行われますし、ウエイトも積んでいませんから、もうそろそろいいことが起きて欲しいですね。というか、トラブルなしで走りきりたいです、今度こそは。チャンスはあると思うので、それを活かせるように、その場所に行けるようにしたいと思います。」
佐々木孝太選手
「1周目からトラブルがまた出てしまったので、ずっとハイブリッド無しで走っていたので……。それがなければ入賞は確実であり、もっと速いペースで走れたと思います。今回もまたトラブルで結果が残せなかったのは残念です。お願いだから普通にレースがしたいと思います。短期間ですがしっかり解明してもらって、次の鈴鹿につなげてもらいたいです。流れはいいし、クルマも速くなったし、永井さんも本当に成長しているので。チャンスがあるのに、なかなかつかめないのはドライバーも応援くださる皆様もストレスだし、一生懸命やってくれているのは分かるからこそ……。頑張ってもらいたいですし、次の鈴鹿では僕らも更に頑張ります。」
金曽裕人監督
「また同じ様なトラブルが生じてしまいました。それによって今回もすべてが台無しに。永井選手の成長とパフォーマンスがこんなに高いということを、みんなに知らしめることができたのに、それを活かせませんでした。本当に申し訳なく思います。今期まだまともに走り切った記憶がないほどトラブルが連発。幾度とない対策を施しても、改善できていなかった自分たちに腹が立ちますし30 号車を応援くださる皆様に申し訳なく頭を下げて済む問題ではない。次の鈴鹿は長いレースであるから、もう絶対にトラブルは出してはいけないし、ドライバーふたりも自分にとって地元でもありますから……。鈴鹿に向けて短期間ですが、この流れに真っ向から挑み ご期待くださっている皆様に、必ず結果でお返しいたします。」