アジアロードレース選手権 第3戦 レース結果




■ 2016年 アジアロードレース選手権 第3戦 日本大会
スーパースポーツ 600cc / アジア・プロダクション 250
■ 開催日:2016年6月5日(日)
■ サーキット名:鈴鹿サーキット(5.821 km)



Yudhistira、追い上げて4位入賞(レース2)


アジアロードレース選手権第3戦は舞台を鈴鹿サーキットに移して行われた。
鈴鹿サーキットでの開催は今年で4回目、毎年経験豊富な日本人が上位を占める大会でもある。現在ポイントリーダーのKamaruzaman、地元インドネシアラウンドの前に追い上げたいYudhistiraはこの天王山ともいうべき鈴鹿で好成績を収めたいところである。
また、ルーキーのFadlyは、7月に行われる鈴鹿4時間耐久に出場することが決定しており、コースに慣れておく必要があるため、全員にとっても重要な一戦となった。


レポート


初日、6月3日に行われた3回のフリー走行では、初めてスリックで走行するためにいくつかのサスセッティングをトライすることから始まった。タイヤはフロントがハードとミディアム、リアはミディアムとソフトが用意されており、予選、レースに向けてのタイヤの組み合わせも探らなくてはならない。40分という時間はあっという間に過ぎ去っていく。それでも3回目のフリー走行ではYudhistiraが2'13.019で3番手、Kamaruzamanが2'13.386で5番手とまずまずの手応えを得た。




2日目に行われた予選、ほとんどのライダーが途中でタイヤをフレッシュに交換しタイムアタックを開始する。鈴鹿を知る高橋(Honda)、Polamai(Yamaha)、Kraisart(Yamaha)小山(Honda)らは次々に12秒台をマーク、それに釣られるように他のライダーも13秒の壁を越えていく。終わってみれば、トップの高橋がマークした2'12.343から1秒の間に15台が入る僅差の結果になった。
Yudhistiraは2'12.937で8番手、Kamaruzamanは2'13.005で10番手と、やや厳しいグリッドとなった。Ninja ZX-6Rで鈴鹿を走ることが初となるFadlyは2'14.953と健闘したが、21番グリッドからのスタートが決まった。







予選と同日に行われたレース1、序盤から高橋とKraisartが毎周順位を入れ替えるバトルを展開しながらレースをリードする。Yudhistira、Kamaruzamanは、長い先頭集団の中で徐々にポジションを上げ、5周目にはそれぞれ6番手、7番手でコントロールラインを通過していく。しかしその5周目、最終コーナーでNarkcharoensriが転倒、マシンが炎上し赤旗中断となる。 15周で予定されていたレースは、この4周プラス5周の合算タイムで行われることになり、4周終了時点での順位でグリッドが決定された。再スタートから魅せるレースをしたのはKamaruzaman。1周目を3番手で帰ってきたKamaruzamanは2周目のS字で小山を、130RでKraisartをかわしトップで3周目に突入する。この時点で残り2周の超ショートレース。それでもKraisartは1コーナーでKamaruzamanをパス、130RでKamaruzamanがKraisartをパスし最終ラップに突入する。1コーナーではKraisartが、S字で再びKamaruzamanが、勝負どころの130RではKraisartが前に出る。そしてシケインの進入、KamaruzamanはスライドするリアをコントロールしながらKraisartの前に出るが、進入速度が速すぎたために立ち上がりで失速、そこをKraisartに衝かれ、2番手でチェッカーを受けた。
赤旗前のタイムとの合算の結果、優勝はKraisart、2位に高橋、3位に小山、Kamaruzamanは5位、Yudhistiraは7位という結果になった。
チェッカー後、悪夢が起こる。何とKamaruzamanと僚友Yudhistiraが接触、このためにKamaruzamanは右足を骨折してしまい、ポイントリーダーでありながら、レース2を欠場することになった。


3日目、前夜から降り出した雨は午前に行われたウォームアップの間も降り続いた。しかし、昼前には雨が上がり、陽が差して急速に路面を乾かしていく。そしてレース2が始まる15時の時点では完全にドライコンディションに回復した。
このレースでもリードしたのは好調Kraisart。Yudhistiraはスタートをミスし、やや出遅れたものの、レースの折り返し地点となる8周目には6番手までポジションを回復する。しかし同じように後方から追い上げてきたWest(Yamaha)とのバトルでミスを犯し、先頭集団から遅れをとってしまう。終盤、高橋とドッグファイトを展開していたKraisartがシケインで転倒、Westがマシントラブルで戦線離脱していったため、Yudhistiraは高橋、小山、伊藤に次いで4位でフィニッシュ、貴重な13点を獲得した。
次戦は8月、インドネシア・セントゥールサーキット。昨年初優勝を飾っているコースだけに完全優勝を目指す。





リザルト


Pos. No. Rider Machine
1 24 Decha Kraisart Yamaha
2 1 高橋 裕紀 Honda
3 71 小山 知良 Honda
4 20 Dimas Ekky Pratama Honda
5 25 Azlan Shah Kamaruzaman Kawasaki
6 76 伊藤 勇樹 Yamaha
7 33 Ahmad Yudhistira Kawasaki
8 59 Ratthapong Wilairot Honda
9 21 Md Zaqhwan Zaidi Honda
10 13 Anthony Keith West Yamaha
11 31 Gerry Salim Honda
12 41 芳賀 紀行 Suzuki
13 74 稲垣 誠 Yamaha
14 77 羽田 大河 Honda
15 91 Jakkrit Sawangswat Honda
16 47 中村 敬司 Kawasaki
17 100 Thitipong Warokorn Honda
18 65 Chalermpol Polamai Yamaha
19 12 Md Fitri Ashraff Razali Yamaha
20 39 Peerapong Boonlert Yamaha