世界の走りを吸収し大きく成長した亀井

18ガレージよりMotoGP(Moto3クラス)の参戦レポートが届きましたのでご紹介します。



2012 MotoGPロードレース世界選手権シリーズ 第15戦
日本GP
栃木県・ツインリンクもてぎ
10月13日(土)予選 27番手(タイム:2分00秒987)
14日(日)決勝:27位
観客動員数(3日間合計):59,438人


 MotoGPロードレース世界選手権第15戦日本グランプリが栃木県・ツインリンクもてぎで開催された。
 18GARAGE RACING TEAMの亀井雄大は、ワイルドカード(開催国推薦枠)でMoto3クラスにスポット参戦するチャンスを得た。チーム代表の小谷田は、睡眠時間を削り、世界の舞台で最高の走りができるよう、マシン造りに余念がなかった。全日本2年目で成長を続ける亀井にとっても、世界の走りを見るチャンスだ。
 金曜日から走行が始まると、全日本とは違い信じられないスピードでラップタイムを縮めていく。そんな雰囲気につられてか、亀井も自己ベストを大幅に更新していく。全日本で使っているマシンとは弱冠仕様が違うため、全日本のデータをそのまま使う事はできないが、過去に世界参戦した経験を元に、セットアップを進める。初めて走る世界という舞台ながら、萎縮することなく、落ち着いた走りを見せる。「全日本とは何もかも違いますけれど、それほど大差は感じませんでした。目標は2分を切ることです」と初日を終えた亀井は生き生きとコメント。そのやる気に応えるべくチームも全力でバックアップ。トップスピードも伸びており、マシンは世界でも十分通用する速さを見せていた。
 土曜日も快晴となり、フリープラクティス3がスタート。ここで亀井は、90度コーナーでフロントから転倒してしまうがダメージはなく公式予選に臨む。亀井はセッション終盤に2分00秒987を出し、自己ベストを3秒も更新する。しかし、世界の壁は厚くポジションは27番手となったが、このレースウイークに入ってから目を見張るほどライダーとして成長を見せていた。
 決勝レースは、20周と全日本の倍近い周回で争われた。しかし、スタート直後の1コーナー進入で他車と接触してしまいコースアウト。そこからコースに戻り、トップグループの邪魔にならないように走り、渡辺選手の後ろに入り周回を重ねていく。ペースもよく周回遅れながらも27位でチェッカーフラッグを受けた。


#82 亀井雄大
「1コーナーの進入で他車と接触してしまいコースアウトしてしまいました。残念でしたが、マシンのダメージもなかったので、そのまま走り続けました。周遅れになったときにトップグループの邪魔にならないように走っていたのですが、タイヤのことなど考えていないぐらい攻めていました。レース終盤もハイペースですし、タイヤがタレてからの走りをもっと勉強しなければならないと思いました。レースウイークの最初からペースの上げ方が全く違うので、すごく勉強になりました。世界を目指すためにも、最終戦鈴鹿では、初日からペースを上げていきたいと思います」


監督 小谷田欽章
「亀井は、今までワイルドカード参戦してきた中で、一番実績のないライダーでしたが、レースウイークで見せた成長ぶりは目を見張るものがありました。過去に参戦した大久保と変わらないアベレージで走ってくれましたし、レースの結果自体は、コースアウトもあり、よくありませんでしたが、レースウイークを通しての内容はよかったですね。すごくいい経験を亀井はできたと思います。この経験を全日本最終戦鈴鹿で見せられるかは本人次第ですが期待しています。今回の日本グランプリ参戦にあたり、ご協力いただいた方に感謝いたします。また、いつも応援していただいている方にも重ねて感謝いたします。ありがとうございました」