技術情報 ― 新時代を迎えるディーゼルエンジンオイル ―

地球温暖化に根ざした環境に優しいクルマをという流れは、燃料電池車が実用化に目途がいまだたたない中、ハイブリッドカーディーゼルエンジン車にさらに注目を集まらせることとなっています。
日本のメーカーのディーゼルエンジンもヨーロッパで非常に評価が高くなってきており、日本での発売も計画されているという情報が伝わってきています。また、今年のル・マン24時間レースで史上初のディーゼルエンジン車が優勝したこともあり、これまで負のイメージであった鈍重でスムーズさにかけるといったことも払拭されつつあるようです(メディアだけかもしれませんが)。
そんな最新のディーゼルエンジンには間違いなくDPFが装着されています。ル・マン24時間レース優勝車にも装着されていました。ディーゼルエンジンの象徴のような排気ガスの黒煙を減らす重要なデバイスです。エンジン内部のパーツではないので、オイルの性能とは無関係に見えますが、実はオイルの成分により寿命に大いに影響するということが理解されています。ヨーロッパ、つまりACEA(欧州自動車工業会)ではこれを考慮し、新しいオイル規格を導入しました。DPFに悪影響を与える成分、S=硫黄、A=灰分、P=リンを極限まで減らしこんだオイルとしたものです。ACEA、C規格です。
ところが、これらの成分はオイルの中で重要な役割を果たしていました。摩擦を軽減したり、磨耗を防いだり、耐熱性を高めたり、エンジン内を清浄に保ったり、と。これを大幅に削ってしまったわけですから、オイルの性能を上げるどころか、維持するにも大変なことになります。数々の新機軸を折り込み、トタルグループでは低(ロー)SAPによるマイナス面を克服、逆に性能面で上積みするほどの高性能ディーゼルエンジンオイルをラインナップしています。





日本クラシックカー会報誌「オイル・色々ばなし−17」(当社営業部長寄稿)より





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